シイタケ

風味とうま味を楽しむ

シイタケは主に日本、中国、韓国で栽培されており、アジアでは2000年も前から知られている食材です。野生のシイタケは春と秋に広葉樹の枯れ木に生育しますが、現在はほだ木による栽培などで一年中収穫されています。収穫時期により2種類に分けられ、春や秋に収穫される傘の開いたものを「コウシン」といい、冬から春の寒い時期に生育したかさの開く前の肉厚な物は「ドンコ」といいます。
シイタケにはグアニル酸といううま味物質が多く含まれ、干しシイタケはかつお節、昆布と並んで和食のだしとして欠かせない存在です。干しシイタケは天日干しなどをして乾燥させて作られますが、その過程で酵素が働きうま味成分を増加させるため、グアニル酸が多く含まれます。また、乾燥させることでうま味成分が抽出されやすくなるというメリットもあります。
さらに、干すことで特有の香り成分レンチオニンが生成するため、香りも強くなります。生シイタケの場合は、刻むなどして細胞を傷つけることでレンチオニンが生成し、香りが増します。また、シイタケに含まれるエルゴステロールという物質は紫外線を浴びることで、ビタミンD2となります。このビタミンD2はカルシウムの働きを支える役割があり、カルシウムが不足しがちな日本人には大切な栄養です。
シイタケにはきのこ類特有のレンチナンという物質が多く含まれ、これは、免疫力を高め風邪予防にも効果があるといわれています。生シイタケはさっと手軽に使える良さや新鮮さがあり、独特の食感や歯応えは生シイタケならではのおいしさです。料理に合わせて生と干しを使い分け、一年中上手に活用していきたい食材です。

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レシピ

シイタケのブルゴーニュ風卵とじ (調理時間10分)
撮影:吉田和行

■材料(4人分)
シイタケ…………2パック(200g)
ニンニク………………1片(10g)
パセリ…………………………2枝
バター………………………30g
塩・こしょう………………各少々
A
 卵…………………………4個
 生クリーム…………大さじ2
 塩…………………小さじ1/4
 こしょう…………………少々

■作り方(1人分175kcal)出典:ベターホームのお料理教室
(1)シイタケは石突きを取り、5mm厚さの薄切りにします。ニンニク、パセリはみじん切りにします。Aは合わせます。
(2)フライパンにバター20gを中火で溶かし、ニンニクを炒めます。香りが出てきたらシイタケを入れて炒め、塩、こしょうを振って、パセリをまぶします。取り出します。
(3)続いてフライパンにバター10gを溶かし、Aを加え、弱火で時々混ぜながらゆっくり煮ます。全体がとろりとしてきたら(2)を加えて混ぜます。

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